脱線事故から1週間。いろいろなことが分かってきました。
今日は長くなりそうですが,どうせ誰も読んでないんだし。
このところ,TVによく登場するのが『鉄道アナリスト』なる人物。
お昼のニュース冒頭で,こんなことを言っていた。

「今回の事故は,防ごうと思えば防げた事故なのですが....」

え?

ってことは,防ごうと思っていなかったの?JR西日本は?

まあ,この1週間は,他にもいろいろ「???」な発言が気になりましたが
さすがにこれには驚きました。

もちろん事故は起こってはいけないものです。鉄道に関わる人は
事故が起こらないようにいろいろな努力をしているのです。
でも,最終的に判断し操作するのが人間である限り,『事故は必ず起こる』
と言わざるを得ないのです。

これまでにも,繰り返し大きな事故が起こり,たくさんの人が亡くなってきました。
そのたびに原因が究明され,対策が講じられてきました。
歴史として,後から眺めている私のような人間は,つい
「何か起こらんと動かんのかい!」と突っ込んでしまいますが,
実際,何かが起こらないと動かない(動けない)のです。

たとえば,
「近い将来,これこれこういう事故が起こるかもしれないから,
こういう装置をつけて,こういうシステムを導入しましょう」
こんなことで莫大な資金をつぎ込むことができるでしょうか。
悲しいけど,これが現実なのです。

今回の事故は,ある意味確かに『起こるべくして起こった』事故
だと思います。
「防ごうと思えば防げた」のではなく,多くの不幸な事実が重なった,
「防ぐことは不可能だった」稀有な事故なのです。

ただし,今回の事故の前には,体制そのものの問題を見直すきっかけと
なる事故が何度も起きているようです。
なぜ聞く耳を持つことができなかったのか,これだけは残念としか
言いようがありません。

でも,これからも鉄道を続けていく限り,『事故は起こるもの』
と言う前提で,1人でも犠牲者を少なくするための努力を続けて
いただく義務が,鉄道会社にはあるはずですので,社員教育を含めて
根本的な考え方に問題があれば改めてもらいたいと思います。

そして,利用する私たちも,少しぐらい遅れたり,ちょっとくらい
停止位置がずれたくらいで,ヤイノヤイノ言わずに,もっとおおらかな
気持ちでいましょうよ。

結局まとまりのない文章になってしまった。